『健康な状態と症状の有無は別である』

一般的な治療院やマッサージなどは、患者さんに痛いと言われたところを揉んだりほぐしたりする事が多いと思います。手当は大切です。そこに意識が通って身体が悪いところを認識するからです。しかしまた元に戻ってしまうの繰り返し、、

では、なぜそこに症状が現れたのか、また症状が消えたらそれで健康と言えるのかを考えてみます。

健康の定義は人によって様々だと思いますし、年齢によっても考えは変わってくるかもしれません。

当治療室では、健康とは身体が正常に働いている状態と考えています。

また、健康な状態と症状(痛みや痺れなど)の有無は別である考えています。

なんだか難しそうですね笑。しかし施術をしていく上で大切な事なのです。

それではどういう事かご説明します。

まず、身体が正常に働く状態とは?
人間は生きている以上必ず調子の良し悪しはあります。歳を取るほど回復が遅くなるのは当然なことです。しかし歳だから、、で終わりにして良いものでしょうか?同じ歳でも元気な人とそうでない人の差は何なのでしょうか?病気になる人ならない人の差は何なのでしょうか?右は痛いけど左は痛くないのも歳と言えるでしょうか?

身体が正常に働くためには、3つの力が必要であると考えています。

まず、何かあっても自然治癒力を生かして『回復できる力』

2つ目に、何か問題が起こる前に身体は必ずサインを出します。このサインに気が付ける、『察知できる力』

3つ目に、また同じ問題が起きないように、『再発しない力』です。

これらがしっかりと働いていると身体は良い状態と言えます。
例えば、きちんと察知力が働く身体だと、症状を身体に教えてくれるので、疲れているなぁと感じたら早く寝たり、喉が痛いからしっかりうがいをしようと行動が変わってきます。

行動が変われば結果が変わります。

時には、頑張りすぎるほどランニングしたら、翌日に酷い筋肉痛として身体が教えてくれたので今日は休もうと休息する事もできます。

つまり、痛いが悪いわけではなく、身体のサインと捉える事です。

あらゆる環境を整えていけば痛みなどの症状も自ずと消えていくとお考え下さい。
もちろん、全ての病気などに対応できることはありませんから、当治療室では対応不可能と判断した場合医療機関に行っていただきます。
この辺りの判断は8万人以上の経験が役に立っています。
(過去医療機関に行っていただいたら、難病だったとご報告も10例ほどありました。)

究極は再発しない身体になる事です。

では、この3つの力が働くためには何が必要なのか?

施術後に痛みがスッキリ取れたとします。もちろんこれで良い訳ですが、ではいきなり誰かに蹴っ飛ばされたらどうでしょう?
そこは痛い訳ですよね、これで健康では無いとなるでしょうか?
数日放っておいたらほとんどの場合は良くなると思います。

当治療室の考えはここ、寝ていたら治る環境と呼吸が深くできることを施術によって作り出す事です。
すなわち、自律神経や脳脊髄液の働き、バランスを整える事です。
首や頭の状態を診ると眠れてそうか眠れていなそうかがある程度想像つくのですが、患者さんに睡眠の質を聞くと、結構多くの方が眠れていないことが多いです。
例えば、本人は眠れていると思っていても良く聞くと、寝ようと思っても寝つきが悪い、寝ていても途中で起きてしまう、一度眼が覚めると再度眠れないなど。

どんなに素晴らしい治療家が施術しても睡眠が深くできていないと回復は遅くなります。
それほど睡眠は大切ですし、最もお金もかけずにできる回復ツールです。
理想は、寝ようと思ってすぐ寝れて、途中起きずに、朝パッと起きれる。これが回復の最短コースです。

そして呼吸。
呼吸は深く大きく吸える、吐けるのが理想です。酸素を多く取り入れ、二酸化炭素を吐き出し、筋肉や内臓などに栄養を送る血液の状態を良くしておきます。
呼吸の時に使う大きな筋肉である横隔膜に命令を送る神経は首から出ていますので、首の故障は呼吸の問題に関係してきます。
ですので、首の状態をアジャストメントで良くして横隔膜がキチンと働ける状態であることが大切です。

当たり前のこの睡眠の質と深い呼吸を作れれば、3つの柱、すなわち回復力、察知力、再発しない身体がしっかり働き、身体は健康に向かうはずです。

ストレッチや運動など、何をしたら良いですか?と良く聞かれますが、一番大事なのはご自身の身体が心地よいと感じたことを続けてみることです。合わなければ止めればよいし、真面目な患者さんほど身体が悲鳴を上げているのに先生に言われたので、と頑張ります。

ご自身の身体の感覚が一番です。そしてこの感覚のレベルを上げていくことを目指したいと思っています。

単純に痛いのが嫌でしたら、注射をしたり薬を飲んでください。基本的には施術よりも効きます。効かないのでしたら薬が間違っているか、もしくはご自身の身体に治る力が無いかです。

治る身体が無い限り、治そうと施術をしてもなかなか結果が出てきません。

当治療室ではなるべく薬や注射に頼らないでも自然治癒力によって回復できるように、周りの環境を作る手助けをいたします。

まずは、健康な身体に導いてから症状は取れて行くとお考えください。
(健康と症状が消えて行くというのにはタイムラグがあります。)

どうか、ご自身の身体には治る力は備わっていると信じてください。

院長 住友宏行

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